2015年01月03日

俳書買う その5  泉田秋硯ワールド A


 昨年書き始めた 『 泉田秋硯先生 』 レポの続きが年を越してしまいました ( 汗 ) 。

 実は私メ、俳句会 『 苑 』 を休会してから、もう十ン年のご無沙汰になります。
その理由がやむを得ぬ “ 家庭の事情 ” とは言え、自分自身でも極めて不本意だったことは
間違いなく …… 。
我が進路に立ちはだかった “ 家庭の事情 ” に、正直恨みは消えません。

 自ず、 『 苑 』 俳句会の籍も抜かれたでありましょう。
が、しかしその後も、秋硯先生とは年賀状のやり取りだけ何年かさせて頂いておりました。
その絆が、当時の私の唯一の心の支えだったのです。

 それでも、やり取りはやがて絶え …… 。
去年遂に、誠に残念な知らせが届きました ―― 先生ご他界、と !!
加えて、俳句会及び俳誌 『 苑 』 も終焉を迎えられた由 !
惜しんでも惜しみきれぬ思いでした ( 涙 ) 。

 折しも “ 作句生活 ” へ復帰を志したばかりで、その “ 拠り所喪失 ” 感たるや
徒ならず …… ( 涙 ) 。


 とは言え、繋がりを諦めてしまったのはあくまでも自己責任。
先生のお許へ再び “ 戻れなかった ” のも、きっと定めに違いないと了見しました。
…… そういうタチなんですよね、諦めが早いとゆーか、食い下がらないとゆーか。
“ 繋がる縁 ” であるのなら、然るべく繋がっていたんじゃないかな …… と受け止める。

 そんな、あっさりし過ぎた “ 不肖の弟子 ” なんですけどね ( 苦笑 ) 。
故に、嘗て 『 苑 』 誌への我が投句に向けた、先生の選評を確かめた時は衝撃でした !
在籍中は日頃から、私の如き非才にお励ましを下さっていたばかりか、 某作へ「 この感性を
育てて行くのが私の務と覚悟している 」 と記しておられたこと。
驚きを禁じ得ません !!

 振り返れば 『 苑 』 に戻れなかった自分は、先生のそうした熱意に結局沿えなかった
恩知らずか ? と胸が痛み …… 。
一刻も早くご宝前に駆けつけ、お詫びを申し上げなければ !! …… と気を急かされつつ、
年を越しました。
この先遠からず春までには宝塚へ追悼の旅を、と念ずる次第。

 そして先生より頂いた斯のエールは “ 生涯の糧 ” “ 宝物 ” とし、初めて出会った頃よりの
連綿たる 『 秋硯俳句 』 を ( 近づけぬまでも ) “ 目標 ” として、非力ながら学んで参ります。


 では終わりに、私が最初に入手した秋硯先生の第二句集 『 梨の球形 』 より、 “ 冬 ” 及び
“ 新年 ” の作を引かせて頂きます。
何れ、幾たび口に上せても飽くことの無い 『 秋硯ワールド 』 です。




   木屑より海老掘り出され去年今年          秋硯

   若水のたばしるポンプ更に押す

   たしかなる重量闇の鏡餅

   しばらくは雲を見てゐし筆始

   初夢に女出て来て妻ならず

   唇をひらくはなびら餅のため

   太古には神もしたまふ鍬始

   寒鯉の沈みて水を昏くせり

   寒夜来て妻の知らざる灯に歌ふ

   でんと置く河豚のはなびら造りかな

   豪雪に大河かかはらざる水位

   風花の目方もなくて眉に載る

   しはぶきも読経の一部雪の葬

   スケートのおのずと左廻りかな

   閉ざされし炭坑に雪ばかり降る

   戸をたたくもの大寒の一夜干

   鬼やらひ影のごとくに縞の猫




posted by 美緒ママ at 18:04| Comment(0) | 俳句 | 更新情報をチェックする
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