2013年01月05日

寒に入りにけり




   きびきびと万物寒に入りにけり          風生



 嘗て美緒ママが俳句を学び始めた折、 “ 心の師 ” の一人と仰いだ 『 富安風生 』 先生。
その一作をご紹介します。
今日、一月五日、二十四節気 『 小寒 』 = 『 寒の入 』 の森羅万象を大きく切り取った
スケール感 !!
「 きびきびと 」 ってゆーのもまた、ツボでしょ ?


 先生の句を初めて知った時、簡潔でわかりやすく、それでいて独自な味わいの句柄に
惹かれたものです。
それから沢山の作品に触れ、初心ながらも味わい感応させて頂きました。
当時私が見知っていた俳句とはどこか異なるアプローチが、 「 大いなる余技 」 と呼ばれる
独自の立ち位置を保って、衒い無く、且つ 「 おぉ ! 」 と膝を打たせて下さる共感性に
溢れていたからでしょう。
以来数え切れない程の、大好きな句に巡り会ったのです。

  そんな風生先生の句に、


   ひとつ咲く冬の椿を切りにけり         


という一作があります。
あまりに簡素で、俳句に慣れた人でないと 「 だから何 ? 」 と訝られましょう。
起承転結を明確に主観を詠い上げる和歌・短歌とは真逆で、 「 さぁ、どうだ ? 」 と
言わんばかりにポンっと投げ出してみせる俳句。
そのスタンスの客観性・傍観性が最高にクールで、ハマったんです !
世界最短の詩型の成せるワザ、且つ宿命でもあるのですが。



       1月30日【ふじやま公園椿】0001.jpg


 因みにここで言う “ 冬の椿 ” とは、たまたま寒中に咲き出した気の早い椿かしら ?
或いは “ カンツバキ ” = むしろ “ サザンカ ” に近い血統を持つ類いなのか ?
この二種類については、説が分かれるようですが。
考証は、いずれまた …… 。



posted by 美緒ママ at 20:28| Comment(0) | 俳句 | 更新情報をチェックする
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