2013年01月08日

スプリング・エフェメラル


 『 スプリング・エフェメラル 』 なる言葉をご存知でしょうか ?
秋から始まる “ 春庭造り ” を模索していると、まま出くわす動植物の区分けです。
と言っても何か特定の科や属を指すのではなく、 “ 春の短命生物 ” とゆーほどのずいぶん
ザックリした定義なんですが。

 即ち “ エフェメラル = ephemeral ” は名詞で、 「 儚いもの 」 「 命短いもの 」
の意。
春の短期間地上に生息する昆虫や草花を、 “ 春の妖精 ” と喩えたのです。

 我が守備範囲の植物で言うなら、キンポウゲ科に属する系統とか、またはユリ系、ケシ系。
そのキンポウゲ科で最もポピュラーなのが、ご存知 『 フクジュソウ 』 ♪
日本では “ 初春を寿ぐ象徴 ” として、お正月に愛でられますね。
まさしく “ 早春の妖精 ” 真骨頂 ? ( 笑 )
 そんなフクジュソウを育てたことが生憎無かったので、気付きませんでした ! ――
早春の地上に芽吹き、地面スレスレに印象的な花を咲かせ葉を繁らせ、繁殖を終え、
夏前にはそっくり姿を消す “ 妖精 ” だったとは ( 汗 ) 。
ところが昆虫類の例とは異なり、実質 “ 短命 ” とも言いがたいンですね〜 。
『 フクジュソウ 』 とその仲間に属する 『 セツブンソウ 』 や 『 イチリンソウ 』
『 ニリンソウ 』 たちは、地上で華麗に輝くチャンスは短くとも、どっこい地下には深く
しっかり根茎を張って、浮き世を去った後も強かに生命活動を続けているからです !!
ズェッンゼン “ 短命 ” じゃねーじゃん !? … って謗るのは野暮ですかね ( 苦笑 ) 。


 かのエフェメラルたちの中で殊に 『 キバナセツブンソウ ( Eranthis 
Cilicica ) 』 は、憧れの “ 英国風ナチュラル・ガーデニング ” のヒロイン !!
実は昔見た写真の、雪解け間もない英国庭園 ―― 『 キバナセツブンソウ 』 の黄金色と
『 シラー・シビリカ 』 の瑠璃色が、あまり鮮烈に目に焼き付いちゃって〜 ( ため息 )。
それで、俄然 “ 『 シラー・シビリカ 』 愛 ” に目覚めたのよね、アタシ ♪ ( 笑 )

 しかし同時に 『 セツブンソウ 』 にハマらなかったのは、 “ 青色 ” 好きの偏執から
でしょう。
シラーの “ ブルー ” は、それ程ショーゲキだった …… !?

 さらに “ 理屈 ” を述べるなら、 『 キバナセツブンソウ 』 のようなエフェメラルの
特性からは、案外妥当であったかも ?
彼らが種の保存活動を全うする条件 ―― 春の貴重な生育期間に良く陽の当たる、林床
( 落葉樹下 ) という舞台。
残る寒さから身を護るごく低い草本の、目立つ鮮やかな虫媒花に繁く通ってくれる
媒主たち。
そして夏には、炎暑と土の乾燥から地下部を護る深い木陰 …… 。
そーです、そんな諸条件を満たす都合の良いロケーション ―― 栽培環境なんて、そう
易々とは作れないじゃない ?

 束の間の “ 春の妖精 ” たちのため準備されるおとぎ話の舞台は、やはり長い時間が
作り上げた自然の賜物なんでしょうね …… 。




posted by 美緒ママ at 23:31| Comment(0) | 植物 | 更新情報をチェックする
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